荒ぶる本能の誤魔化しかた



世の中には理性が強い人も弱い人もいる。

これはちょっと前に意志力のところで話した"総量"の問題はあると思う。
https://kairandou.blogspot.com/2018/08/mp.html

意志力が足りなければ、理性で本能を抑えることが出来ない。
他に割く分を節約して、意志力に余裕を持たせておかないといけない。
でも、そもそもの意志力に差があるから、理性の強弱にも差が出る。
だから、総量の小さい人が本能で動いちゃうのは仕方ない。
みたいな。

あると思うんだけど、それよりも"自分を誤魔化して向きを変える力"が大きいと思う。
荒ぶる本能に対して「こっち行っちゃだめ」って真正面から、あるいは正反対から抑えるんじゃなくて"ちょっと向きを変えてやる"感じ。
大事なのは抑圧じゃなくて、"無理なく自然に"本能の向きを変えてあげること。

これはどういうことかっていうと、"すぐ目の前にある小さな価値"より、"未来にある大きな価値"に向きを変えるということ。

ダイエットだと、好き勝手食べることで今の欲求を満たすんじゃなくて、食べないことで得られる未来の痩せた自分に向きを変えるように。
「そうするのもありだけどこっちの方が良くない?」と。

そのために必要なのは"実感"
未来に手に入る価値が、ある程度"確からしさ"を持っていなければ、目の前の小さいけれど確かな価値に屈してしまう。
この確からしさっていうのは、それを続けていれば手に入りそうに感じられる実感。

例えばダイエットなら、カロリーの高いものを減らすことである程度痩せ始めた現実とか。
その実感が本能を説得して、向きを変える材料になる。

"食べたい"っていう欲求に対して、"何キロ痩せた"っていう現実を提示することで「今のまま食べない方がいい。だって食べないことで今これだけ痩せてるんだから」と、"食べる"ことで得られる欲求より、"痩せる"っていうより大きな未来の欲求に軌道修正するように。
そんな感じ。

もちろん、この"確からしさ=続ければ手に入りそうという実感"を得られるまでは理性で抑えるしかない。
そのためには意志力に余裕を持たせる必要がある。

なので、まずは小さな実感を得られるように、意志力に余裕を持たせること。
でもって、その状態で本能を上手くごまかし続けるための説得材料となる結果を手に入れること。

目の前の欲求についつい負けちゃうって人は、こういうことを考えてみるといいかもしれない。

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