直感についての雑感

僕らには直感っていうものがある。

この言葉は実際の定義は別として、ある程度広い意味で使われている。

ふとした瞬間の閃き。
何かしらの問題に直面した際の解決策への到達速度。
提起された問題に対する解答能力。
想定外の事態が起きた時にとる反射的な回避行動。
アイデアの想起やスポーツにおける一瞬の動き。

こういう"結果へ無意識的に至る能力"みたいな文脈で使われる。


よく言われるけれど、この直感っていうものは才能なのか。

個人的には"才能によるところもあるとは思うけれど、才能によらないところの方が多い"んじゃないかなぁと思う。
人間は知らないものをもとにして何かを生み出すことは出来ないから。

直感を生み出すのはたぶん才能よりは経験。

今までの経験を下地にして、僕らの頭が無意識に導いた答え。
あくまで経験したことをもとにして組み立てられるもの。

多くの経験がある人ほど、より優れた直感を持っている。
今まで会ってきた、直感に優れた人を見てみるとだいたいそんな印象。

彼らは傍から見ると異常なまでに考えて異常なまでに実践してる。
その結果、優れた直感を持っている。
仮に直感が優れた初心者がいるとしても、"それに対して"というだけであって、過去に似たような経験をしていたりする。
似たようなゲームであったり、スポーツであったり、勉強であったり。

だから、直感は鍛えられる。
直感を"鍛える"っていうと、意識して使えるようにする、みたいなイメージになっちゃうかもしれないけれど、そうじゃなくて。
無意識的に答えが導き出されやすくなるような、ふと感覚的に答えに気付きやすくなるような、そんな感覚。
あくまで確率が上がるかもね、程度。


で、その鍛え方はいま書いたように"経験を積み重ねる"こと。
直感は経験を部品にして僕らの頭が無意識に組み立てるもの。
だから、その部品となる経験を大量にストックしておくことが必要。

あらゆる場面を経験し、あらゆる場面を想定し、答えを考え、答え合わせをする。
間違ってたら答えにたどり着くまでやり直す。
淡々と予習復習実践。

それらを経験として頭と身体に貯めこむ。
そうすると必然的に伸びていくはず。


実際に直感の有無で絶望したりすることってそうそうないと思うけれど、もしその壁に悩まされているのなら、こう考えればちょっと楽になるかも。

逆に"努力で負けているだけ"って事実が止めの一打になるかもしれないけれど、それはそれとして。

僕らは出来ることをして、伸ばせるものを伸ばして、自分求める何かを手に入れるために頑張るしかないんだから、触れられないものをいくら夢見てもしゃーないよね、と。


というわけで、今回はこんな感じで終わり。
なのですが、念の為一言。

ここまでだらだら書いといてあれだけど、この辺りの科学的な結論ってたぶん出てるんじゃないかな、って思うのですよね。
なので、当たり前ではございますが、正しい情報は脳科学等のまともな論文をご参照のこと。

あくまで直感に関する個人的な考え方ということで。

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