お気に入りのお店紹介〜「雪文」〜


ごきげんうるわしゅう。
糸凪邑でございます。

ついこの間まで、猛暑だ熱中症だ溶ける焦げるとかいってうなだれていたような気がするのですが、気付けば夕方に秋っぽいひんやりとした風が混じりはじめました。

まだ8月なんですけどね。
やっぱり季節がずれてる感じがある。
あるいは、自分の温度感覚がずれているのか。

どっちにしろ、また暑くならなければいいなぁ、と。


さて、今回はそんな夏らしく、とあるアイスクリーム屋さんのご紹介です。

TwitterやInstagramで時々載せているのですが、福岡県に「雪文」っていうアイスクリーム屋さんがあります。
この雪文というお店、住宅街にある建物の1フロアに店舗を構えたお店で、4,5人入ればすぐぎゅうぎゅうになっちゃうような小さなところなのですが、飽き性の僕が毎月2回は通っちゃうくらい面白いお店でして。
何が面白いのかっていうと、アイスの種類。

いつも20種類のアイスをショーケースに並べて販売しているのですが、ミルクやチョコ、抹茶、ピスタチオっていうメジャーなものだけじゃなく、豆乳チョコ、ヘーゼルナッツ、塩ココナツ、ブルーチーズ、オリーブオイル、ハチミツジャスミンといったお洒落な響きのものもあれば、ゴーヤや枝豆豆腐、ビーツやホーリーバジル、安納芋、空豆、ピーマン、わさびといった緑を感じるものもあり、かと思えばルートビアや味噌、醤油、古代米、たんぽぽコーヒーなど「どゆこと?」と突っ込みたくなるものもあったりと、とにかくバラエティが多い。

しかも、このケースの中は固定って言う訳じゃなくて、無くなったら違うものに変わるので、1日違えば全く違う品揃えになったりして、とにかく飽きない。

で、これがすごいんですけど、上に挙げたような一見「やばそう」な響きのものも含めて、どれも地雷じゃないんですよ。

大抵、ゴーヤやピーマンやわさびの味のアイスっていうと、面白がって食べる地雷的なものじゃないですか?
例を挙げれば、ガリガリ君のあれとかペヤングのあれとか。
そういう意味で、地雷的なものは「美味しくないのはわかってるけど、面白いから食べてみる」ことが多いと思います。

食べてみて、「うぇー」となっておしまい。
「やばかったねー」「面白かったねー」みたいな。

普通は作る側も買う側もこういう前提を踏まえてると思うんですけど、この店は違って。
どれもこれも「あ、アリだな」って思えるんですよ。
「うわっ、やばっ」とはならずに、「案外いけるぞ?」と

もちろん、味覚ってのは人それぞれですから、好みの問題はありますよ?
これは美味しい、とか不味い、とか。
上に挙げた例で言えば、ゴーヤとかはまさにそれだと思いますし、オリーブオイルもあの独特の香りが駄目な人は美味しいと感じないでしょう。

でも、このお店の出すものは、そういった個人の好みの上での良し悪しは別として、どれもこれも「なるほど」って思えちゃうんですよ。

ゴーヤアイスを食べて、「確かにゴーヤアイスだな」って思える。
かといって、客観的な基準からして、食べられないようなものでもない。
むしろ「全然アリ」とか「好きな人は好きそうだなぁ」って思えてしまう。
間違ってもナポリタン味のかき氷バーや、ショートケーキ味の焼きそばのそれみたいな「食えねーよ!!」ってものではない。


一般的にこういう奇抜なものって2通りにわかれます。

1つめは、ゴーヤ成分を極限まで薄くして「んー・・・ちょっと苦いような・・・?」っていうレベルまで薄くすることで、"らしさ"よりも"食べられる"ことに焦点をおいたもの。
感覚的に言えば「ゴーヤの入ったアイス」ではあるものの、「ゴーヤアイス」といわれれば首をかしげてしまうような、そんな感じ。

2つめは、"食べられる"かどうか、美味い不味いなんてどうでもよくて、"らしさ"に偏ったもの。
すりつぶしたゴーヤにアイスを混ぜて、ゴーヤのぶつ切りを刺したような、一言でいえば一発芸的なもの。
これは「ゴーヤアイス」と言えはするものの、美味しいものとして食べてもらうことはほぼなく、インパクトのある一発芸みたいなものです。
間違っても新しいラインナップとして、その地位を確立することはない。


こういう両極端なものではなくて、「ゴーヤ」+「アイス」っていう組み合わせの調和を目指した結果出来上がった、ゴーヤ感とアイス感が綺麗に混じった「ゴーヤアイス」。
名前だけの薄っぺらいものではなく、かといって、やり過ぎて食べられないものでもない。
むしろ「アリ」って思えちゃう。
雪文にあるのは、そういうバランスの取れたものなんですよ。
ゴーヤ以外にも、わさびもピーマンも、味噌も、今まで食べたものは全部そうでした。
とにかくバランスがすごい。

普通はそういうネタっぽいものって、大体はどっちかに振り切っちゃうんですけどね。
美味しさを求めて冒険しないか、美味しさは捨ててネタだけに走るか。

でも、その間の調和の取れたところを目指してて、全部選択肢として「アリ」って思えちゃう。
一発芸的なものじゃなくて、リピートされるような新しい選択肢を作ろうとしてるのかなぁ、って。
実際に訊いたわけじゃないんですけど、何となくそういう感じがあるんですよね。

結果として、地雷っぽく見えるものが、全く地雷じゃない。
良い意味で楽しめる地雷が豊富なお店です。

何と素晴らしい。
ほんとにレアなお店です。

このお店はそういうバランス感覚が非常に優れてるから、僕みたいな飽き性でも飽きずにずっと通ってるんだなぁと。
そう思います。


と、こんな感じのことばかり書いてると勘違いされそうですが、このお店は変わり種専門のお店じゃありません。笑
あくまで僕がそういうものを狙って選んでいるだけです。

上にも書いてありますように、オーソドックスなメニューも沢山あります。
ミルクとかピスタチオみたいな。
これらのメニューは全部美味しいです。
個人的な感覚ではありますが、たぶん"かなり"美味い方です。
まぁ、そういう水準を満たしてるからこそ、変わり種すらもあそこまで仕上げられるんだろうな、と。
一度食べれば、これに納得いただけるでしょう。

ちなみに僕のおすすめはコクミルク、ピスタチオ、ハチミツジャスミンです。
最初は変わり種じゃなく、ここらへんを頼むのが宜しいかと。

2度目からはちょいちょい変わり種にも手を出してみると楽しめるでしょう。
もちろん、1度目から色々試すのありだとは思いますけどね。笑


実店舗に行くのは難しいって方は、楽天でオンラインストアもやっているそうなので、通販もいけるみたいです。

雪文の楽天ストア
https://www.rakuten.co.jp/yukimon/


その他、店舗の情報はこちらから。

雪文のFacebook
https://ja-jp.facebook.com/yukim0n/

雪文のInstagram
https://www.instagram.com/yukimonicecream/

雪文のTwitter
https://twitter.com/yukim0n

お店の写真を見ていただければわかりますが、ふわっとした不思議でゆるいイラストも魅力的です。
そういう点も含めて、とても調和の取れたお店ですので、良い意味で普通じゃない場所をお求めの方は是非お試しあれ。

美味しいアイスを堪能しながら、色々と発見のある素敵なお店ですよ。


では、今回はこれにてお終い。
お付き合いいただきありがとうございました。


おまけ
一応ですけど、紹介料みたいなものをもらったりはしません。笑

単に個人的に気に入ってるお店なので「長く続いてほしいなぁ」っていう気持ちと、こういう"自分の世界を広げてくれる場所"って貴重なので「必要とする人に届けばいいなぁ」っていう考えで書いてみただけです。

なので、「こいつに利益を出してたまるか」って思ってる方でも安心してご利用くださいませ。

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