生のきゅうりという鎖


こんばんは。
つい先日台風が去ったばかりですが、大雨は続き、昨日から端末が警報で震えています。

被害の報せも多いようで。
皆々様、悔いを作らぬようお気をつけてお過ごしくださいませ。


さて、本日のお題は"無意識の反射的思考が縛るもの"についてです。


僕は普段野菜を酢漬けにして常備菜としてストックすることが多いのですが、昨日の深夜、野菜が余っていたので、それを作ることにしました。

キャベツ、人参、大根、きゅうりを適当な大きさにカットし、保存容器に片っ端からぶち込み、胡椒やハーブをふぁさふぁさして酢をぶっかけて蓋を閉めて混ぜ合わせる。

十分に混ざったことを確認して、調整のために味見。

薄い。

酸味も塩気も全然感じられなかったので、酢をどばっと追加し、再び容器を振って混ぜる。

もう一度味見しようと思い蓋を開けてみる。
なんか匂いがおかしい。

酸っぱい匂いが全く無いどころかこれは・・・



って、

これ酢じゃなくて調理酒やんけ。


やらかしました。
目の前に出来上がったのは酢漬けの風貌をした酒漬けの生野菜達。

ほとばしる酒臭さに香辛料や香草が混じって何とも言えないような、強いて言うならば素直に"くせぇ"。

これは食べられません。
酒に強い人ならもしかしたら大丈夫かもしれませんが、僕はお酒に弱いので無理です。


どうしたものか。
味が薄れることを覚悟で洗い流すか、加熱してアルコールを飛ばすか。

加熱するにしてもきゅうり・・・。
きゅうりを加熱か・・・。
でも洗い流すのもなぁ・・・。



考えること数分。

ふと思いました。
なんできゅうりの加熱を否定しているんだろう、と。

きゅうりの炒め物の存在は前から知っているし、つい最近Twitterで「白ご飯.com」さんが「きゅうりの煮物」っていう料理のことを呟いていたじゃないか。

「育ちすぎたきゅうりは冷えても美味しい直煮がおすすめ!:白ごはん.com」
https://www.sirogohan.com/recipe/kyuujikani/


そう思い立ってから、数分後。
コンソメとトマト缶と幾らかの水と一緒に鍋で野菜を煮始め、30分後には美味しいトマトスープが完成しました。


正直、酢と調理酒間違えるなんてギャグみたいですが、以前にも塩と砂糖を間違えたことがありまして。
牛肉を煮ている時に味見しながら砂糖を入れてたら全然甘くならなくて、入れ過ぎかな―って思うくらい入れたあとに「しょっぱ!!っていうか塩やんけ!!」という。
どうやら僕は考え事をしていると味見してもミスに気付かないみたいです。


ともあれ、今回の問題で大事なことは「きゅうりは生で食べるもの」という思い込みがあったこと。

きゅうりの調理方法という問題をどうするか?という問いに対して、きゅうりは生で食べるものという反射的な思考によって、無意識の内に枠を作って、選択肢を狭めてしまっていたんですね。

これが無ければ泣く泣く野菜を水にさらしていたかもしれません。


でも、こういうのって普段からあると思うんですよ。
車は地面を走るもの、
卵かけご飯には醤油、
ステーキはナイフとフォークで食べるもの、
プログラミングはノートPCやデスクトップPCでするもの、
物語を考えていて、ファンタジー=剣と魔法と即座に繋げるてしまうのもそうですね。

こだわりのように見えるものもありますが、それも含めて自分の反射的な思考です。

これらの思考は自分の中に無駄な縛りを作ってしまうので、極力排除した方がいいのですが、こういったものは無意識に発生するので、非常に気付きにくいです。

でも、そういう"仕組みがあるという現実"を認識しておけば、ふとした時に自覚できます。


なので、何かに行き詰まった時、他に選択肢が無いか探さないといけないとき、自分の思考について思考してみてください。

いま自分はこうした(こうしようとした)けれど、それ何故か?
その必要性は?
その根拠は?
他に選択肢は無いか?

こうして普段から意識していくことで、自分の凝り固まった硬い部分に気付き、自分の枠から抜け出すきっかけとなります。

もし自分の考えが狭いとか思うようであれば、ちょっと意識してみてくださいませ。


では、今回は此れにてお終い。
また次回お会いしましょう。



おまけ
出来上がったスープは非常にあっさりとした仕上がりで、酒をぶちまけたことを帳消しにできる程度に満足行く出来でした。
きゅうりを入れるとここまで風味が変わるとは。
失敗が思わぬ発見につながりました。

しかし、今思えばこれに玉ねぎを追加していればもっと美味しくなったはずなのですが、入れ忘れてしまいました。

これは「野菜は失敗した分しか使ってはいけない」と無意識に思ってしまったがゆえ。
これも同様に反射を原因して生じた枠です。

反省。

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