頭の柔らかさは変えられるのか?




こんにちは。
本日は空のご機嫌が斜めを通りすぎて倒れかかっているようで、半径数百メートルくらいの範囲に雷が落ちてまいりました。

糸凪邑です。

いやー、耳が痛い。
光ってから身構える前に轟音が来るもんですから、驚きましたよ。

人類には光速はおろか音速の壁さえも遠い。
自然とは誠に強大なものであり、その強大さと何とか共存し、利用しようとする人の技術もすごいもんだと感心するばかりでございます。


まぁ、そんな中学生みたいな感想はさておき。

今回は「頭の柔らかさ」について。


頭が柔らかいor硬いって言いますよね?

「お前は頭が硬いやつだなぁ・・・」

とか

「石頭め・・・」

とか。

「頭柔らかくていいなぁ」

とか。

しかし、そもそもですよ。
僕らは何を以って柔らかいor硬いとしているのでしょうか。

さすがにぶよぶよ、ごつごつ、ぷよぷよといった物理的な脳の質感ではないのは当たり前ですが、おそらくそれは頭の使い方の問題に関するもの。

僕が思うに、それは"物事を「分解する力」と「組み合わせる力」"だと思います。


例えば料理。

山田太朗さんとガブリエル・バティストゥータさんの2人がそれぞれハンバーグを作ろうとします。

しかし、冷蔵庫の中には鶏胸肉が1枚、豚ロースブロックが500グラム、キャベツ半玉、人参2本、ピーマン3個しかありません。

調味料は塩と胡椒とタイムとオレガノと山椒。

これを見て、山田太朗さんは「ハンバーグなんて作れない」と言って外へ買い出しに行きました。

部屋に残ったガブリエル・バティストゥータさんはちょっと考えたあと、鶏胸肉と豚ロースを適量切り出し、全力で叩き始めました。

5分後、原型を留めない程度に肉を挽き終えたバティストゥータさんは、それらをボールに合わせ、塩を入れて粘りが出るまで練り続けました。

そして、キャベツと人参、ピーマンをみじん切りにし、フライパンで炒め、粗熱をとったそれを肉と合わせ、胡椒、タイムを入れ、塩やオレガノを適当に加え、全部が均等になるよう混ぜました。

それから熱したフライパンに油を引き、丸く整形したタネを焼き、ハンバーグを作りました。


というように、片やハンバーグを作れないと言い、諦めて買い出しに行った人と、片やそこにある材料からハンバーグを生み出した人。

この2人を分けたのが、頭の柔らかさだと思います。
(※山田太朗さんに「ハンバーグは牛肉と豚肉を組み合わせて作るものだ!!それ以外認めん!!」というこだわりがあった場合はもちろん除きます。それは見解の相違に近い、別の問題ですので。)


この場合、山田太郎さんは「ハンバーグ=牛豚合い挽き、玉ねぎ、塩、胡椒、ナツメグ、卵、パン粉で作ったタネを焼いて作るもの」と考えていたため、材料が足りないから作れないと判断しました。

しかし、ガブリエル・バティストゥータさんは「ハンバーグ=肉を挽いたものに野菜や香辛料を混ぜあわせて練ったタネを焼いたもの」と考えていたため、多くを代用することでハンバーグを作ることができました。


僕が思うに、頭の柔らかさというのはこういうことです。

要するに"物事を抽象的な要素に分解して理解し、それが必要なときには該当する性質を満たす具体的な要素を組み合わせて再構築する力"です。


料理以外の例、例えば彫刻というものを考えてみると、一般的に彫刻するためには「石材とノミとハンマー」や「木材と彫刻刀」などが必要と考えられますが、それは彫刻を構成する抽象的な要素を具体化したものであり、一部に過ぎません。

彫刻とはそもそも「何かを彫って別のものに造形すること」であり、それを構成する抽象的な要素は「彫るもの」と「彫られるもの」です。

つまり、極論を言えば彫刻をする際には石材も木材もノミもハンマーも彫刻刀も必要なく、それらに該当する「彫るもの」と「彫られるもの」があれば代替することができるのです。


なので、頭を柔らかくしたいのであれば、まずは"物事を構成する抽象的な要素に分解する"癖が必要になります。

ハンバーグは「"牛豚合い挽き""玉ねぎ""塩""胡椒""ナツメグ""卵""パン粉"で作ったタネを焼いて作るもの」ではなく「"肉を挽いたもの""野菜や香辛料"を混ぜ合わせて練ったタネを焼いたもの」という形へ。

彫刻を「ノミハンマー削るもの」でも「木材彫刻刀削るもの」でもなく、「何か彫り別のものに造形すること」という形へ。


そうした要素の抽象化を行っていけば、反対のこと="要素の組み合わせ"もできるようになります。
「彫るもの」や「挽いた肉」という抽象的な要素に該当する具体的な要素を当てはめればいいわけですから。

例えば、ハンバーグを作りたければ「ひき肉」と「混ぜ込む何か」と「味付けるもの」を探せば作れますし、彫刻したいのであれば「彫る対象」と「彫るために使える何か」があればできるように。


なので、もし頭を柔らかくしたいと思うなら、"物事を構成する抽象的な要素に分解すること""抽象的な要素に該当する具体的なものを組み合わせること"を普段から意識して行ってみてください。
たぶん、いきなりというのは無理かもしれませんが、しばらく続けているとできるようになっていきますので、頑張りましょう。

これを続けていって、無意識にそうしてしまうようになれば、以前とはものの考え方、捉え方が大きく変わっているはずですよ。
それこそ世界が変わったように見えるでしょう。


では、今回はこんな感じで。
いつにもましてわかりにくい内容になってしまいましたが、大事なことなのでお許しを。
もし「ここもうちょっと・・・」ってとこがあればコメントかTwitter、メールで言ってください。
記事の形で掘り下げたいと思います。

ではまた、次回。
ありがとうございました。




余談ですが、もし頭の柔らかさに先天的なものがあるとすれば、おそらくこの部分、"要素を抽象化して分解して捉えること"と"要素を組み合わせること"が感覚的に出来てしまう場合です。
もちろん実際のところはわかりませんし、先天的なものにどうこう言っても仕方ありません。

ただ、これに関しては別に気にすることはないかな、と。
意識的に訓練していけば身につくものですし。

もし、そこを埋めたいと思うのであれば、毎日の物事をより丁寧に分析していけばよろしいかと。

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