うちの隣に住むじいさんの子供の頃の話だ
この町の外れにある枯れ井戸には魔物が住んでいる
じいさんいわく、身体中に数えきれない程の眼を持つ、溶けた牛のような姿をしているとか
"その魔物と眼を合わせちゃならん"
"眼を合わせたら呪いを受けちまう"
そう言ってじいさんはシャツを捲り右腕を見せた
その腕は触手のような黒ずんだ痕に覆われていた
魔物と遭遇してから数年ほど使いものにならなかったらしい
"燃えている蔦を巻きつけられているようなもんだった"
"まだ時々疼くがな"
"こいつは本当に痛んでるのか、儂が痛みを覚えているからかはわからん"
そういう所も含めて呪いなのかもしれない
治っても、蝕み続けるもの
"触れちゃならん存在ってのがいるんだ"
じいさんは呟いて、顔を顰めた
"触手"
"呪い"
"炎"
「Nole Maker」
http://hollowcradle.cf/nole_maker
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