日離れの追

無粋な逃人が濁らせる
雨音と木々の静寂

風音に混じるのは
枝を渡る影
口元に嗤いを含み
昏い匂に感覚を澄ませ

一振り 耳を撫で
二振り 肘を削ぎ
三振り 背を薙ぐ

喧しく 絶え絶えに
慎ましく 密やかに

束の間の相対
音の無い煌めき

首から漏れたのは
終わりの一息



霞の森にて
いつもを忘れた狩人遊び

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