1人の神聖なる女神様は、たった1つの失敗から楽園を追いやられました
行き場もなく、地の世界を長い時間ふらふらと彷徨って
辿り着いたのは獣達の暮らす小さな島
そこで彼女は獣と語らい、植物と戯れ
爛漫と日々を過ごすようになりました
島の生き物たちは、彼女に寄り添いながらも、彼女を憐れんでいました
1つの失敗で楽園を追われてしまって、長い時間を居場所もなく彷徨うなんて可哀想に
彼女は憐れまれていることに気付いていましたが、悲しむことはしませんでした
怒ることもしませんでした
何で怒るんだろう
楽園を追われただけで、何で悲しむんだろう
動物たちはそれを知って、なお憐れみました
楽園を追われるだけじゃなく、感情さえも失ってしまうなんて可哀想に
でも、彼女はそれを何とも思いませんでした
何で悲しんだり怒ったり出来ないのが可哀想なことなんだろう
楽園を追い出されただけなのに
彼らの中で欠落している彼女と
彼女の中で欠落していない彼女
どちらであろうとも、彼女は幸せです
欠落していていようといまいと、気ままに喜び、気ままに楽しんで
いつの時も爛漫に生きる彼女は幸せです
憐れまれたとしても、彼女は幸せなのです
"欠落"
"神聖"
"爛漫"
「Nole Maker」
http://hollowcradle.cf/nole_maker
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