停滞感の海



スイカの見分けは、ぽんぽんするのと、模様を見るの、どっちが信用できるんだろう?
そんなことを思う糸凪邑でございます。

それほど辛くない日中のあと、夕涼みの散歩に出かけるのが非常に心地良い時期です。
このまま秋にワープしてくれないかな・・・って毎年言ってるんですが、いつになったら叶うんでしょう。
ニーチェの言うとおり神は死んだのか、それとも単に心が狭いのか。

まぁ、そもそも願う信仰対象も、対価とする信仰心の欠片すら無いのですがね。
今年もスイカにすがって乗り切りたいと思います。



思考の枠という限界
今回のお題は"変化の無い日々を変化させる考え方"について。

こないだの記事、

『創作補助ツール「Nole Maker」を作ってみた』
http://kairandou.blogspot.com/2018/06/nole-maker.html

に書いたように、僕らには「思考の枠」というものがあります。

これは、人間は自分の知りうるものの中でしか考えることができないということ。

例えば、何か食べようとした時、僕らは自分の知らない料理を選択肢として出せません。
辛いものを食べようと考えた時、カレーや麻婆しか知らなければ、タコスやチゲやトムヤンクンが出てこないように。

そのため、自分の思いつくもの以外のものを探そうとするならば、検索エンジンやSNSなどに頼ることになります。

しかし、そこにも限りがあります。

SNSや検索エンジンで検索キーワードを考えるのは自分だし、仮にSNSでフォロワーに「辛い食べ物を教えて」と意見を募ったとすれば、その人たちが出すことができるのは、その人たちの思考の枠内のものに限ります。

だから、ネットに繋がっていない未開部族の辛い料理などは見つからない可能性が十分にあります。
まぁ、これは極端な例ですし、そこまでする必要はありませんが。


ともあれ、こういう風に僕らは自分の蓄積してきた情報や経験の中にあるものしか選択肢として取り出すことができません。
そして、その思考の枠内にある選択肢が、僕らの日々の選択肢となる。
だから、思考の枠に変化がない限り、日々は停滞することになります。

では、自分の外に触れる方法は無いのか、と。

もちろんあります。

さっきの検索の例でいいますと、検索するときに入力するキーワードは自分の枠の中からしか出すことができませんが、検索結果に載っているページの中には関連情報や関連の無いものが詰まっています。
そこで自分の外にあるもの、自分の知らないものに触れることができます。
つまりは自分の枠から生み出された選択肢によって、自分の外にあるものに出会うことができるということ。

突然隕石が降ってくるような、あるいはいきなり目の前に異世界への扉が開いて吸い込まれてしまうような運命的な偶然を除けば、意識的に自分の外にあるものに触れる方法はおそらくこれだけです。

"意識的に"と言いましたが、これも"偶然"みたいなものです。

口を開けて餌が入ってくるのを待つように。
偶然自分の外にあるものと遭遇するのを待つのです。

違いは自分から動いて触りにいくことができるか否か。

でも、もし動いた先に偶然が訪れなければ一生外に出ることはできません。
なので、外に出たいならこの偶然の起こる確率を上げていかなければいけない。
じゃあ、どうやってその確率を上げるのか?と。

そのためには自分の外にある情報が入って来やすいような環境を作ります。
一例としては、まとめて色んな情報を流すような媒体を利用します。

例えばTwitter。
興味があるものも無いものも多くのカテゴリの情報が流れてくるもの――例えば適当なニュースサイトなど――を数十個フォローしてみるとか。
回ってきたアカウントを全て無条件でフォローしてみるとか。
そうするとTLに色んな情報が溢れてきますよね?
その結果として、枠の外の要素に偶然出会う確率が上がります。

もちろん、TwitterなどのSNS以外でも同じようなことができます。
例えばWikipediaみたいなのでもいいです。
Wikipediaにはページの中にリンクが貼ってあり、そのリンクから別のWikipediaの記事に飛ぶことができますよね?
この性質を利用します。

まず適当な項目を調べて、そのページに乗っている関連項目や、知らないもの、気になったものに跳んでみる。
その跳び先でも同じことをやってみる。
読んでは跳び、読んでは跳び。
そうしていくことで、自分の知っているものと繋がりながら新しく領域を広げることができます。


こういうことです。
簡単でしょう?

イメージとしては、餌を待つ魚みたいなものです。
小さな池で餌を待つより、もっと大きな範囲で待つ方がいいでしょう。
池より小川、小川より湖、湖より海って感じで。

そうやって生息域を広げていけば、おんなじ餌ばかりじゃなく、食べたことのない美味しい餌にありつける確率は上がります。

日々を変化させたいのであれば、それを司る「思考の枠」を変化させればいい。
思考の枠を変化させたいときは、外と出会う偶然の確率を上げればいい。

てなわけで、もし毎日に停滞感や退屈さを感じたているなら試してみてくださいませ。
ちょっとずつ、あるいは大きな偶然と出会うことができれば一気に変わっていくと思いますよ。


ではまた次回。

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