蓋を開けた時に薫る、コンビニのメロンパンのような香り。
一口かじると、"さくり"という音とともに広がる瓜系特有の青い風味。
種を模したチョコチップが、僅かな救いか。
先日のスイカクッキーはそんな味でした。
ぶっちゃけて言えば、「決して美味しくはないけれど、かといって不味いかと言われるとそういうわけでもなく、何とも反応に困る味」です。
ちなみにお値段は「5枚入り×3パック=計15枚入り170円(税抜き)」
価格的にも何とも言えません。
やはりこういう地雷系は叩き売られるのを待って買おうと決意を改める糸凪邑で御座いました。
隙間に注いで
今回のお話は"身軽であるための3ステップ"の3つ目。
「足りないものを足す」ことについて。
こう聞くと、もしかしたら
「"最小限"とか"持たない"とか言ってたのに、何で増やすの?」
と思われるかもしれませんが、これはただ「増やす」のとは違いまして。
言葉で説明するのもあれなんで、とりあえずこれを見てもらった方が早いかと。
僕が適当なアプリで書いた図です。
顔っぽいのがついてるけど別に気にしないで下さい。
特に意味はないです。
この図を簡単に説明しますと、
・ぐにゃぐにゃしてるのが「今の自分」
・三角が「自分の定義した最小限」
です。
ちなみに「身軽にあるため」にすべきことは
・最小限の定義
・不要を削ること
・必要を足すこと
でしたね。
それを図に当てはめて説明すると、ぐにゃぐにゃした状態から、求める形(図の中の三角)になる必要があるわけです。
そして、前回までにやったことを言い換えると、
・最小の定義=「三角の定義」
・不要の削減=「黄色い部分の削除」
となります。
もうお分かりかもしれませんが「足りないものを足す」というのは、図の桃色部分を埋めるということです。
「せっかく減らしたんだから、もう増やさなくてよくない?」
確かに。
そう思うのは自然ですし、もちろんそれでもいいです。
ただ、ここで提案しているのは、「自分の変化を妨げないように身軽であること」であって、「持たないこと」ではありません。
「自分を縛らず、変化を促す環境作り」がその主目的です。
だから、初めに定義した「最小限」の中に「自分の価値を上げるもの」が入っているわけですね。
勘違いする可能性があるので付け加えておきますと、「身軽である」ことと「自分を進歩させること」は矛盾しません。
「自分の求める在り方に必要なものを加えよう」というだけであって、持つことを否定するわけではありませんからね。
なので、必要なものは積極的に足していきます。
ただ。
もしかしたら、人によっては求める在り方が図のぐにゃぐにゃ部分の内側に収まってしまうことがあります。
そういう場合はこのステップは基本的に必要ありません。
削るだけで充分です。
しかし、この工程は自分の求める在り方が変化した時、つまり図の三角の形が別のものになる時にも必要となりますので、その際の予習も兼ねて一応読んでみて「あぁ、こういう考え方もあんのね」ということを頭の片隅にでも置いておいてもらえれば。
足すものの条件
自分の求める在り方に基づいて最小限を定義して、要らないものも削った。
じゃあ、次は「自分の求める在り方に足りないものを足してください」ってことになるのですが、闇雲にあれもこれもと足していったのでまた削る前のようにぶくぶくと肥え太った在り方に戻ってしまいます。
そうならないために、僕は新しく何かを「足す」のには妥当な条件やタイミングがあると思っていまして。
それがこちら。
1.足りないものを補充する
2.お気に入りへの変更
3.削るべき手間の省略
4.足すことで減らす
5.世界を広げるため
6.増やさないための枠作り
これだけみても分かるような分からないような、って感じでしょうから、ここから詳しく説明していきます。
1.足りないものを補充する
これは文字通りです。
持っていないもので、必要なものを手に入れましょう。
加えて、劣化したり性能が足りなくなったもの、交換する必要があるものもこれに含まれます。
基本的に現状を維持するためにすることが多いですが、自分の変化とともに足りないもの(新しく必要になったもの)が出てきたときにも行います。
2.お気に入りへの変更
これは「足す」というより、「替える」という意味です。
今あるもので機能は満たせるけれど、長く使うために質の良いものや、心から気に入るものと交換する場合。
これには普段から触れるものなどが該当します。
例えば机や椅子などの家具類。
座って作業するだけなら安いパイプ椅子とぺらっぺらのテーブルで充分です。
最悪、段ボールがあればいい。
ただ、仮に自分が求める在り方が「温もりあるものに囲まれた状態」であれば、それを木製のものなどに買い換える必要があります。
パーツの入れ替えに近い感覚ですね。
「機能は満たしている、でももっとお洒落な自分でありたい」とか。
「そんなことしてたら、あれもこれもと欲しくなっちゃうんじゃないの?」って思うかもしれませんが、それが意外とそうでもないんですよ。
身軽な在り方の至るところは「環境を最小限にして"自分の価値を上げること"に焦点がおかれた状態」です。
あくまで、「自分を進歩させるためにものを使う」だけ。
そうなったとき、モノに対して愛着は湧くけれど、執着はほとんど無くなります。
あくまで重点を置くのは機能。
必要とする機能を満たし、それに満足している限り、あれもこれもとなることは無いです。
しかも、何らかの理由で新しくする必要があるときには今あるものを交換するだけです。
この場合も「追加」ではなく、「取り替え」なので、増えることはありません。
安心ですね。
加えて、これはやってみたら実感できるのですが、お気に入りのものにするとモチベーションが上がるんですよ。
さっきも言いましたが、基本的にそういうものは普段から触れるものが多いですから。
お気に入りに取り替えることによって、自分の在る環境が良くなり、結果としてモチベーションが上がる。
何と素晴らしい。
3.削るべき手間の省略
これは自分の「時間や労力(=手間)」のかかる作業を省略してくれるものを導入することによって、自分のリソースを浮かせ、それを別の何かに費やすことを目的とします。
例えばフードプロセッサーやシュレッダーなど。
人力でできるけれど、かかる手間に差があるような。
ただ、ここで大事なのは"削るべき"というところ。
もし何らかの道具を導入することで、3時間かかる作業を10分に短縮できるとすれば。
この場合、一度使うごとに、2時間50分が省略できます。
もし、毎日それをこなすのであれば、
365日×170分=62050分
となり、1年で約1000時間浮く計算です。
1000時間があれば何が出来るのか、と。
それだけあれば何らかの技能を習得するのには充分ですから、だいぶ大きいですね。
では、もしその作業が年に1回程度であれば。
それを手にすることで浮かせられる時間は1年間で2時間50分だけです。
この2つの状態では、浮かせられる時間は大きく差がありますよね?
実際に持つべきか否かということは、こういった部分から判断します。
もし、その手間を「削るべき」と感じるのであれば、代わりとなる何かを足した方がいいし、「まぁそれくらいであれば別に問題ない」というのであれば、足す必要はありません。
「足すこと」と「得られるメリット」を秤にかけて、なるべく客観的にその必要性を判断しましょう。
4.足すことで減らす
「足したら減るの?」という疑問があるかもしれませんね。
これは文面だけでは想像がつきにくいですが、そうですね。
その例としてはパソコンなどでしょうか。
簡単に言うと、
「パソコン=音楽プレイヤー+動画プレイヤー+電話+計算機+ネットワークツール+モニター+メモ帳+キャンバス+・・」
ということ。
つまり、パソコンを1台持つことで、それら全てを削ることができ、結果として全体を減らすことができる。
そういうものです。
もちろん、オーディオ関連などそれらに特化されたものには機能が劣ります。
そういった部分に妥協できない場合は別で持つしかないです
あくまで、自分の求める最低限のレベルを満たしてている場合はそれらを代替しうる、ということを理解いただければ。
あ、これ以外の極めてシンプルな例がありました。
ナイフです。
一定以上の品質を持ったそれと自分の技術があれば、ピーラーやフードプロセッサー、スライサーなどそれら全てが不要になります。
箸や木べらなども、必要なときは作ってしまえばいいわけですから。
もちろん、食器類も作れますね。
やり方さえ知っていれば火も起こせます。
技量に応じて持ち物を減らせる、最高のマルチツールです。
難点としては、そうなるまでにそこそこ難易度があるところ。
まぁ、そこまで切り詰める必要性が無いので、文明の発達した環境においては半ば趣味の領域ですね。
出来るようになれば、サバイバル生活へ一歩近づけますので、わりと魅力的ですが。
ともあれ、やろうと思えばそうやって削ることも出来ますよ、という一例でした。
5.世界を広げるため
これは、今の自分をちょっと変化させてみようと思った時に加えるものです。
例を挙げるのが難しいのですが、敢えていうならば「趣味のもの」。
自分の枠を変化させずにいると、最終的には停滞してしまいますからね。
そういった時に、変化を期待して意図的に何かを取り入れることが必要になります。
ちょっと小難しく書いてしまいましたが、自分を進歩させるために、新しく興味を持ったものを手にするってことです。
「何か新しいことを始める」といった方がいいですかね。
つまりはそういうことです。
ただ、何も考えずに手にしてしまうと、部屋の片隅で埃と友達になってしまいますので、手に入れたらすぐに使い始めることをお忘れなく。
6.増やさないための枠作り
これは自分が持つ限度を定めるために、枠を手に入れるということです。
端的に言えば、「このタンスに入る量の服しか持たない」というふうに、タンスや棚など、何かを入れる収納がそれに該当します。
例えば、僕の場合は服を収納する場所を「木製のスタンドハンガー×1と小さめのチェスト×1」だけとし、それを上回るものは持たないようにしています。
アクセサリとか作ったりする側としては、普通の人よりも服を大量に持っているようなイメージを持たれるかもしれませんが、僕の場合はそんなもんです。
一般的にお洒落に気を使っている人よりは確実に少ないでしょう。
もしかしたら、平均よりも少ないかもしれませんね。
ちなみにこの理由としては、持ちすぎても結局着ないことが多いから、本当に着る少量のお気に入りを持っていればそれで充分と思ったからです。
実際、そうするようになってから着ない服というのはほとんど無くなりましたし、かといって、周りからのファッションに対する評価も特に変わることはありませんでした。
むしろ着慣れた分、前よりは馴染んで見えるかもしれません。
一応ですけど、いつも同じコーデということはないですよ?笑
毎日違う格好をしています。
で、ですね。
こういう決めごとをすると、色んなメリットがあるんですよ。
スペースが限られているってことは、買うものを相当丁寧に選ばないといけません。
僕の場合、本当に気に入るものが見つかるまでは一切買いません。
見つかったら即買うので、時間をかけるというわけじゃないですけれどね。
そしてそれだけ厳しく選んだものなので、長く着ます。
このルールを作ってから、「着ないから」処分するということはほぼ無くなりました。
その代わり、買い換えなければならないことが増えました。
それだけ着ているから、傷んで着られなくなるんですね。
そんなこんなで、今では服を買う時は上で書いた1と2と5の場合がほとんどです。
自分でも不思議ですが、「買わなきゃ」という考えは一切無くなりました。
何処かの企業に属するわけではないとはいえ、まがりなりにも服飾関係に関わる人間がこれでいいのかなーと思ったりしますけどね。笑
まぁ、この在り方に満足しているので、別にいいのかな、と。
あぁ、それと自覚した時は驚いたのですが、服を細かく観るようになってるんですよね。
何と言うか、違和感があると、すぐにそれに気付くようになったり。
服を選ぶ時の違和感っていうのは、「本当にこれでいいの?」っていう無意識の訴えだと僕は思ってます。
これを無視すると、後で「何で買ったんだろ・・・」となることが割とあります。
そういった感覚的な部分が鋭くなってきます。
まぁ、丁寧に選ぶようにしているのだから、当たり前といえば当たり前ですけどね。
ってな感じで、服を持たないようにした結果、色んなプラス部分が生まれました。
もし、あなたが「服なんて最低限あればいい」って場合は、自分だけの枠を定めてみて下さい。
きっと想像する以上に世界が変わりますよ。
そのために参考になるかわかりませんが、ふと出会った記事で面白いものがあったので、よろしければご覧あれ。
感覚としてはだいぶ近いものかと。
なぜフランス人は服を10着しか持たないのか? 本当の自分らしさをもたらす、小さなクローゼットのつくりかた
http://logmi.jp/47656
ちょっと長くなりましたが、足すために妥当な条件やタイミングについての説明は以上です。
最後にもう一度全部列挙しときますので、何かを足すときは環境をリバウンドさせず、極力必要なものだけを足せるよう、参考にしていただければ、と。
1.足りないものを補充する
2.お気に入りへの変更
3.削るべき手間の省略
4.足すことで減らす
5.世界を広げるため
6.増やさないための枠作り
まとめ
さてさて。
これで身軽であるための3ステップの基本的な部分の解説はおしまいです。
わりと抽象的なところが多いので、もしかしたら一度読んだだけでは腑に落ちないかもしれません。
なので、噛み砕いて消化できるよう何度も読んでいただければ、と。
もしわからないことがありましたら気軽に訊いて下さい。
なるべく記事の形にして解説しますので。
ここからは、補足説明と自分の進歩のために考えること、あとは僕が思い描く最小環境と「それを構成するのであればこんなのがあったらいい」というものを見つけて紹介していこうかな、と思ってます。
ぶっちゃけると後者は趣味90%くらいの内容になる予感がしていますが、まぁ楽しんでいただければ、と。
では、またそのうち。
追伸
質問、感想などございましたら、是非教えてくださいまし。
その際の連絡はコメント欄、またはこちらまで。
hollowcradle_hc◇gmail.com
何かしらのお悩みやご要望なども同様に送ってきてくださいな。
時間的な都合で個別にお返事することは難しいと思いますが、全部目を通しますし、記事に出来ることは記事にしていきます。
何より嬉しいので記事を書くモチベが上がります。
それと「面白かったよ」とか「ためになった」って場合は、TwitterやFacebookなどで共有してもらえるとありがたいです。
僕の感謝にいか程の価値があるかは存じ上げませんが、とてつもなく感謝いたします。
気が向いた時にでもぜひ。
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