天の滴

綺麗な羽を広げた天使が謡う
地平の向こうで血が香る大地

囚われた彼女は何を想う

降り注ぐ雫は冷たい温もり
キミと歩いた昨日に向けて
僕の右手は雪を掴む

綺麗な瞳を開いた彼女が笑う
空の下では子供たちの笑顔

籠の中の天使は何を望む

空からの光は天使の悲しみ
争う日々に別れを告げて
キミの背中は霞んで消えた

降り注ぐ涙は天使の灯
夜に積もった雪の姿は
遥か彼方の甘い贖罪
歩き出す先は僕の未来
背中の翼は彼女へ向け
口ずさむ聖歌に光を乗せて

さあ
辿り着こう
空の揺り篭へ
楽園を臨む館へと

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