まどろみ

眠るたび 欠けていくもの
痛み無く 麻酔にかかったような ぬるま湯

零れていく文字
中身の無い器
境界線はぼんやりと
水面にたゆたう一葉のように揺らめいて

月と太陽
繰り返すほどに薄らぎ 不明

夢の中に引き籠る時間は
柔らかで 安らいで
穏やかなのに 気付けばとても残酷で

望まない現実と望んだ夢
言い訳と虚ろな嘘は紙一重


あぁ・・・

このままずっと沈んで
現を視ずに溶けていけたら
抱いた憂いは 消えるでしょうか

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