続・春の草とかかじる日々〜後編〜

はいどうも。糸凪邑です。

当記事はタイトル通り「続・春の草とかかじる日々の後編」となります。

前回はこっち。

・続・春の草とかかじる日々〜中編〜
https://kairandou.blogspot.com/2019/04/blog-post_16.html

では後編の記録を閲覧開始。

神社のある森林公園にて

・御神木の過ごす時間

冬がどこかへ消え去り、睡魔に誘惑されるような暖かい日のこと。
八重桜が咲いてたら塩漬け用に少々頂戴しようと思って、ふらり近くの公園へ。

これはその公園内にある神社の御神木の観察中に発見した景色。
太く、割れた木に守られるように芽生えた新芽。
ひび割れた樹皮の間から伸びるもの。
そうして育ちゆく新たな手足。
苔むし、乾いた樹皮。

どれも時間を感じる景色じゃった。


・ヤブジラミのような何か

公園内の散策。
ヤブジラミと思しきものが花を広げていた。

セリ科に多い、小さな花が丸く集まる姿。
音にするなら「ぽんぽん」って感じ。
線路沿いや道端など、そこらにはびこる。
強い。

食べられるかどうかに関しては不明。
毒性は無いという話だけど、確かかどうかもわからず。

ちぎって嗅いでみたけど、セリ科によくある爽やかで鮮烈な薫りではなく、「草」という言葉がふさわしいような青さ。
臭くは無いけれど、何というか文字通りの草感。

毒人参やドクゼリなど、セリ科には強い毒性を持つものがあるので、ノリでも味見は控えた方がいいと思う。

っていうか、8割超え程度の確信が無いと味見はしない方がいい。
「見た目」「時期」「匂い」と、味見以外で特徴を全部確認してから、ようやく恐る恐るほんの少しだけ「味」を確かめること。

いや、ほんとに。
僕もセントウソウの時にノリでかじったけど、やめた方がいい。
冗談抜きで死ぬので。

確かでないものには慎重に。
調べれば生き延びられるのに、「めんどくさって」いって調べなければ死ぬ。
小さな手間1つだけなので、これは勿体無い。

何度も何度も確かめましょう。


・アカメガシワの新芽

新芽が赤く粉吹いたような在り方が特徴の植物。
まだ小さいからわかりにくいかもしれないけれど、町中とかに結構生えてる。

生命力が強いらしく、コンクリートの隙間からがっしりした枝を伸ばす個体も。
ちなみにこのアカメガシワ、鮮やかな色合いと粉を吹いた感じから有毒っぽく見えるけれど、実は食べられるらしい。
僕は未経験なので、やる気のある方はぜひ。


ぜひ。


・ヤブガラシ

そこらへんに生えてる草。
藪を枯らすという名前のとおり、生命力が強すぎてどこにでも生える。
こちらのヤブガラシは可食。
若いものはおひたしや天ぷらなどにすると結構いける。
シャキシャキした食感に、ほんの少しの粘り。
大した癖も無し。
好きな人は結構好きかも。

ほんとにどこにでも生えてるんで、試すハードルは低い。


・うなだれたわた毛

「準備できてるのに風こないんだな」とかいう感じでうなだれてるわた毛野郎ことタンポポ。
良き旅に出られていることを願うばかりである。


・葉混じりの桜

春の風に溶け始めた桜。
個人的には満開の桜よりは葉の緑が混じるそれの方が好き。


・蜘蛛のお花見

風に舞う花びらを受け止めた蜘蛛の巣。
主が自分の巣でお花見してるような。



田舎の森林公園と、その寄り道

・池に揺らめく葉

普段行かないところに散策スポットを開拓しようと思い、ふらふらと田舎道を走った日のこと。
その途中で良さ気な大きさの公園を発見し突入。

画像はその公園内にあった池。
水面に浮かぶのは切れ込みの入った丸い葉。
水に浮かぶ葉といえば蓮を連想するけれど、これは何なんだろう。

よくわからず。
池には水浴びを楽しむ鳥達も。
今日は日差しが強いから、冷ましたい気持ちは充分理解できる。


・目覚めしものを探せ

上とは別の大きな池。
最近の雨不足からか、なかなかに干上がったそこに降りた時に撮った1枚。

この中にはとある生き物がいる。





冬眠から目覚め、活動を開始したと思しきその生物はこちら。
げろげろ。
可愛い。


・巨大化したミツバ

池沿いをぽつぽつ歩いていると日陰でこんなものを発見。
おわかりじゃろうか。

こやつはミツバである。

でかい。
ほんとにでかい。

何年ものだおぬし。

もちろん可食。
吸い物に浮かべたり、混ぜご飯にしたり、丼ものにちらしたり。
セリ科特有の鮮烈な薫りがある。
湿気のある日陰とかに生えてるんで、探そうと思ったら結構見つかる。


・ウマノアシダカ?

池の外周から登る斜面にて見つけた黄色い花。
こちらはおそらくウマノアシダカと呼ばれる毒草。

意識してみると、実際そこら辺に生えてることを確認した。


・膨らみ始めたイヌビワ

こちらはイヌビワ。
山とか公園とかに生えてる。

可食。
イヌビワと言いつつ、見た目は小さないちじく。
そして、味もいちじくに近い。

Wikipediaには"ビワに似ていて食べられるが、ビワに比べて不味であることから「イヌビワ」の名がある"って書いてあるけど、ビワには似てないと思うんだな。うん。

謎の1つ。

・イヌビワ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%8C%E3%83%93%E3%83%AF


・粉っぽく、危険を感じる枝

粉吹いた何かが生え始めてる枝。
山を歩いているとよく見かける。

もしかしたらアカメガシワなのかもしれないけど、そうじゃなかったらわりと毒のあるものだと思ってる。
「粉っぽいのはだいたいアウト」が自分ルール。

触らぬ神になんとやら。


・細かくふわっとした草

帰り道にふと見つけたもの。
ふわふわした、細かく細い葉を持つ植物。
頭の中にある植物でこれに一番近いのはホウキギなんだけど、よくわからない。
初見。


・花開いたローズマリー

帰りに寄り道。
海沿いの公園にあるローズマリー。

本来は公園が作られた時に植えられたものなんだろうけれど、もう立派に野生化してしまってる。

水分が少なく、栄養価も乏しいような土地だけど、立派に茂り、花開いてる。

優秀なハーブとして知られるローズマリーはもちろん可食。
肉や芋と一緒に焼いたり、ハーブティーにして飲んだり。

僕は何となくクッキーにまぜ込んでみたんだけど、あまりに美味すぎて4、50枚程焼いたものを3日で食べきってしまった。

現在、今年一の美味なる常備おやつとしての座を手にしている。


・赤い花

梅と思しき赤い花。
綺麗な赤。

花見に来ている人もちらほらいた。



いつもの散歩道

・色んな断面

いつも散歩で通る道で出会った景色。
川沿いにある散歩道で、何本か木が生えてたんだけど、ある日全部刈り取られていた。

理由は不明。
何か味気なくなったなーと思いつつその断面を観察してみた。
木の種類は近いように思えるけれど、その在り方は全然違うらしい。
何か面白い。


・大きく開いたシロツメクサ

ふと地面を見ると、そこには立派に開いたシロツメクサが。
これは良い機会と、観察してみた。

シロツメクサもレンゲソウみたいに小さな花の集合体なんだね。
葉は真ん中辺りから伸びる白いラインが三枚葉の真ん中に三角を作っていた。
面白い。

ちなみにシロツメクサは食べられるらしい。
僕は食べたこと無いけど、癖もなく以外といけるとか。


・トウダイグサ

そこらへんの野原に咲く毒草。トウダイグサ。

茎を折ると白い乳液が出てくる。
ほんとにそこら辺に生えてるのでわりと注意。
見た目は面白い形をしてる。
個人的には結構好きな植物。


・ハマダイコンと思しきやつ

河原とかに生えるもの。
ハマダイコンか、セイヨウノダイコンかそれの親族かと推測。

菜の花と同じアブラナ科だけど、あちらはアブラナ科アブラナ属なのに対し、こちらはアブラナ科ダイコン属。
もちろん可食。
名前にふさわしく、ダイコンの味がする。

そういえばアブラナ科で毒性のあるものを知らないんだけど、もしかしてアブラナ科は全部食べられるのかな。
だとすれば優秀だね。


・立ち上がるハボタン

こちらはハボタン。
以前同じ場所で見かけた時はもうちょいキャベツ寄りのお姿だったのですが、此度は立ち上がり始めたようで。

そのさまはまさしくアブラナ科のそれ。
上が紫系に対して、こっちは白系と、全く違う姿だけどどちらもハボタン。
これは、他のアブラナ属の近しい種と交雑しやすい性質が原因とのこと。

ハボタン強い。

ちなみに可食。
そんなに美味しくないらしいけれど。

でも、こんなに鮮やかな見た目してるんだから、味をいじったら映えそうなひと皿が大量生産できそうけどね。
ちょっと楽しそう。



と、これにて前中後編と続いた散策記録「続・春の草とかかじる日々」はお終い。

中編でも書いたけど、今春の目的は「メジャーな山菜を見つける」であり、それを半分達成できたのでわりと満足してる。

春はまだ続くから、また暇なときにタラノメやコゴミを探しに行こうかと。

もし見つかったらまたブログやTwitterで報告しますゆえ、その時はまたお付き合い頂ければ、と。

長々とありがとうございました。
もしあなたの世界を少しでも広げられていたら幸い。

そでではまたいずれ。

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