軽やかに始めるための「汎用環境」





こんにちは。
糸凪邑です。

こないだの記事で「やりたいことがあるのに行動に移せない時の対処法」について書きました。

記事の中身を一言で言うと、「やりたいことがあっても行動できないなら、全力でやろうとしないで小さな環境を準備して小さく始めればリスクも少ないし、時間も無駄にしないしおすすめだよ」ってこと。

僕も普段こうやって色々試してるんですが、良いとこだらけのこの方法にもちょっとした注意点がありまして。
注意点というか、まぁアタリマエのことですけど。

"色々試すから、その分ものが増えていく"

思いついたものを実際に試すとなると、その都度必要な環境を用意していくことになります。
「あれやろう!!」とそのための環境を用意して、「これやろう!!」でそちらを用意して。
いくら試すためだけの小さな環境でも、毎度別個に用意していては塵も積もればなんとやら。
そんなふうにかさばってくるのは、身軽さを求める僕らの在り方には反する。
毎回要らないものは処分していけばいいってのも1つの手ですけど、そもそもその手間を省く方が楽です。
じゃあ、そのためにはどうしたらいいのか?

これにはちょっとしたコツがあって。
何かしらのものを増やす際に「ある程度色んなことが出来る環境」を意識して作っていくんです。

仮にこれを「汎用環境」と呼ぶことにしましょう。
ネーミングセンスに関する苦言はトイレにでも流して下さい。

汎用環境とは、柔軟さと拡張の容易さを持った環境です。
イメージとしては、最初に"核"となるものを用意して、必要に応じてそこにパーツを取り付けて、機能を増やしていく感じ。
ロボットに腕やセンサーを追加していったり、スマホにアプリをインストールするようなもの。
何かを始めるときに、後々の事を考え、柔軟で拡張可能な環境を意識して組み立てていくことで無駄が出にくくなります。

では、この汎用環境の"核"となるものにはどんなものがあるのか?
汎用環境というものが柔軟性と拡張性を持つということは、基盤となるものが同様の性質を持っていないといけません。


例えば、「紙とペン」

この2つがあれば文章を書けますね。
文章を書けるってことは、詩や小説、物語も書けます。
日記を綴って毎日を記録することも出来ます。
日頃気になったことをメモして、考えをまとめていくのにも使えます。

また、紙とペンがあれば絵を描けます。
「絵を描く」という行為だけなら、タブレットもキャンバスも絵の具も要りません。
最悪、炭と空白があれば描けます。
なかなかに原始的ですが、デッサンに木炭を使うこともありますからね。
まぁ、木炭を用意するよりは紙とペンを用意するほうが簡単でしょう。

こんな単純なこと以外にも、発想次第で多くのことが出来ます。
ビジネスシーンでも、アイデアを生み出すためにはパソコンなどの電子的なツールよりも紙とペンの方が効果的だ、と言われるくらい自由な使い方が出来ます。
その自由度はノートアプリなどを開発する際に、目指すべき1つの目標点とされるほどです。

このように、何かのために特化された専用の環境じゃなくて、柔軟な使い方が出来るのが、汎用環境の核としての条件の1つです。

また、拡張性っていうのは、後からの追加で出来ることを増やせるというものです。

上の例ですと、紙とペンにハサミやカッターを加えると切り絵が作れます。
ネットで検索してもらえればわかりますが、ノリやグルーガンがあれば、変な武器やツールを作れます。(需要があるかは不明)
定規があれば製図だって出来ます。
紙を整形すれば折り紙だって出来ます。
黒ペンしか無ければ白黒しか表現できませんが、その他の色を追加すれば、カラフルな絵も描けます。
絵の具があれば絵画も出来ます。
本来描くべき対象(支持体)は専用のものがありますが、小さく試すという意味であれば大した問題ではありません。
布や紙だけじゃなくて、石、金属板、革や木にも描くみたいですし、描ければ何でもいいでしょう。



こんなふうに、柔軟性拡張性を持ったものを核とし、その時々で必要に応じて足していくのが汎用環境です。
環境というより「道具達」といった方がそれらしいかもしれませんね。

で、もちろんそういった核となるものは紙とペンのようにアナログのものだけじゃないです。
流石にそれじゃあ限界がありますし。
もうちょっとデジタルで便利で身の回りにあるものも該当します。


そうですね。

スマートフォンタブレットパソコンです。

これらをよくよく見てみると、あらゆる機能を詰め込みましたと言わんばかりに多機能です。
紙は物理的に弄っていくことが出来ますが、こういったコンピュータもそれと同等以上に柔軟で拡張性があります。

紙とペンでないものを求めるのであれば、ここらへんを核として環境を組み立てていけばいいでしょう。

個人的には出来れば全部持っておくのがいいと思いますが、コストやらなんやらの都合上、必要なものを選ぶ事になると思います。

ここからは「それら全てを持っていない」という前提で、どれを選ぶべきか?その優先順位などを僕なりに書いていきます。



まずは再優先なのは"スマートフォン(スマホ)"です。
とにかく電話(電話番号)と連絡手段を確保せにゃ出来ないことがほとんどですからね。

インターネットに地図検索にカメラその他諸々と、機能面としても充分。
ポケットにしまえるサイズで、単体で通信機能を備えた小さなパソコンみたいに使えるのが何よりの利点。
当然、出来ることはある程度被るけど、気軽に持ち運びできるっていうのは大きい。
大きな差が出てくるのは、カメラ機能ですかね。
パソコンでも頑張れば撮影出来なくはないですが、流石に小回りが効かなさすぎるので。

何より最初に挙げた「電話番号」と「連絡手段」の同時確保という点から、再優先としました。

ちなみにガラパゴスなやつは汎用性と拡張面では勝負にならないので、比較対象外です。
ネット依存を脱したいとか、特殊な事情があるなら選べばいいと思います。
ここではあくまで"汎用環境を作る"という仮定でのお話です。
SIMに関しても、通話+通信のものが差さっていると仮定してます。



次点で持つべきは"パソコン"です。
3つの中で最も機能が多いのがパソコン。
同時に、最も高価なものもパソコンです。

出来ることは、コミュニケーション、画像編集、動画編集、メモ、コンテンツの公開、文章作成、調べもの、音楽の視聴、作曲、お絵かき、生放送、データ解析、シミュレーション、プログラミング、ゲーム、資料作成、製図、etc...と、多過ぎて可能性を網羅しきれません。
パソコンの全ての機能を使いきれている人なんていないんじゃないか?ってくらい色んなことが出来ます。
上でも書いたようにスマホでも代用できることは一定部分ありますが、そのほとんどがスマホよりも高い質で行えます。
しかも、拡張性も非常に高い。
汎用という意味では、3つの中でパソコンがベストの選択だと思います。
アナログの汎用環境最強が紙とペンだとしたら、デジタルの最強はパソコンでしょう。

デスクトップかノートかに関しては諸説ありますが、拡張性という点ではデスクトップの方がいいでしょう。
限界はあるにせよ、必要に応じて中身を弄れますから。

ただ、僕は時々持ち歩くことがあるので、ノートを好んでいます。
家で使う際も、デスクトップはかさばりますしね。
ちょっと違う机に動かして使いたいときもありますし。
こたつでぬくぬくしたりとか特に。

なので、必要に応じて買い換えるのが苦でなければノートがいいと思います。
逆に設置した場所から動かさないよって人は、デスクトップでいいのかな、と。
あとは、ゲーミングや動画編集、ゲーム開発などのハードウェアの性能が必要のものを快適にしたいとなれば、ノートよりもデスクトップになりそうです。
一応、ノートでもスペックの高いものはありますが、なかなかにいい値段がしますので。
パーツの交換がしやすいっていうのも利点です。
「パソコン内部をがちゃがちゃ弄りたい!!」って欲求があるのなら、なおのことデスクトップがいいでしょう。



個人的には"タブレット"が一番微妙な立ち位置ですね。
持ってないから意見し辛いっていうのもありますけど。
「もしあったら・・・」ってのが無いわけじゃありませんが、無いと困る場面に出会ったことが無いので現状買うには至らず。
持ち歩くとなるとかばんに入れにゃならんので、それならコンパクトなノートPCを買ってそれを持ち歩けばよくない?と思ってます。

あえて買うとなると、その端末のサイズで用途が広がるところが理由になってくるかな、と。

例えば、絵を描くとか。

その場合、「パソコンにペンタブレットを付ける」or「タブレットPCを買う」の選択になりそうです。
でも、そういう後付けって形を考えるなら、タブレットじゃなくてパソコンを買うのが無難ですね。
イラストレーターなどの本職の方がどういう環境でされているのか、詳しいところはわかりませんが、本格的に絵を描くのであれば、「ある程度のスペックを持ったパソコン」+「ペンタブ」+「ペイントソフト」っていう形になることが多いんじゃないでしょうか。

今のタブレットも一応普通のパソコンっぽく使うことは出来ますが、どうしてもその能力の面で差があるのでパソコンとは別物として扱っています。

AndroidやiOSのタブレットは機能的にはスマホと同じです
通信+通話契約をすれば、ですが。
スマホを持ってなくて、買う気も無いっていうのであればタブレットを優先すればよろしいかと。
性能的にはスマホよりも上ですし。
でかい端末で通話っていうのもなかなかシュールですが、それさえ気にならないならスマホよりも優秀です。
何かする際にスマホで試してみて「画面がもっと大きければ」とか思うのであれば、選択肢になるのかな、と。
僕的には、パソコンとスマホを持っていて、それからタブレットを買うのはありと思いますが、それらに優先するものではないといったところです。



パソコンとタブレットとスマホに関しての個人的優先順位は以上です。

正直なところ、スマホでもタブレットでも、パソコンと全く同じことが出来るのであればどれでもいいと思います。
ただ、現状はパソコンと同列として扱うことはなかなかに難しいので、分けて考えざるをえないですね。


当たり前すぎてあえて言うまでもありませんが、僕のおすすめはパソコン+スマホです。
僕が基盤にしてるのもこれなんですが、ちょっとした動画編集や、アプリ製作、軽めのゲーム、落書きなどはだいたいカバーできます。
ただ、ものが古い(7年もの)ので、それらを高度にやるとしたら買い換える必要がありますけど、その時はその時。
むしろ、それくらいのものでも使い方次第でいま僕がやっていることは出来てしまえる、とプラスにとらえていただければ。



スマホとかタブレット、パソコンについての私感はこれでおしまい。

こういった柔軟性と拡張性を備えた小さなものを「核」として環境を作っていけば、「あれこれやろう」と思いついた時にちょっと足すだけですぐ試せるのでおすすめですよ。

あ、でもその際に1つだけ注意点が。
いきなりこれらを全部作り上げる必要は無いです。
というか、してはいけません。

あくまで「小さく始める」ために環境を作るのであって、環境を作ってから目的を探すのでは順序が逆です。
なので、まずは「これをやってみよう」という目的ありき。
「何か試すときにこういうことを意識して環境を作り上げていけば、おいおい便利だよ」ってお話です。
目的が無いのに揃えるんじゃ、ノウハウコレクターみたいなことになりかねませんから、そこはご注意を。

一応、「選択肢を広げるための選択」として、環境を始めに整えるっていうのはあります。
作ったもので何が出来るかを遊び感覚で確かめ、その過程でやりたいことを見つけるってことですが、こういう意図無しに「色々買えば何か変わるだろ」的な気持ちでやると失敗しますのでくれぐれもお気をつけて。

基本的には必要になったらその都度必要な分だけ足していきましょう。


以上、軽やかに始めるための環境作りのススメでした。
なるべくものを増やしたくないけど色々試したいって人は是非是非参考にしてみて下さいませ。

ではまた。





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おまけ
今回挙げたものの他にも、例えば基本的な工具類なども核として該当します。
分野が違えば道具は全く違う、というわけではなくて、行程が近ければ使う道具も似通ってきますからね。

自分が必要としているものの中にそういう環境構築の核となるものがないか探してみて下さい。

そういったものをどうやって見つけたらいいのかわからない、と思われるかもしれませんが、これにはちょっとしたコツがあって。

言葉がわかりにくいですが、"機能を抽象化"して考えるようにすることです。
例えば、ハンマーは「釘を打つもの」じゃなくて、単に「叩くもの」だ、とか。
はさみは「紙や紐を切るもの」じゃなくて、単に「切るもの」とか。
これは一例ですが、そんな風に物事を考えていけば、本質を見失うことが少なくなり、結果として無駄を減らせますので、意識してみて下さい。

ではでは。


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