流浪

冷たい月が天に昇る



瞳を閉じれば瞼に映る黄金



いつしか忘れ去られた古の歌



僕は識らずに口ずさむ





幾年も星を渡り続く



在りかを定めず民は行き



風が彼らを消していく



言葉の続きを知らぬまま





夜が明け



月が沈んだ



それでも僕は口ずさむ



太陽が回ってきたころには



朝日が終わりを告げていた

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