連想遊び〜「機械×嘘×飴」〜

灰色にくすんだ町に
嘘つきのロボットがいました

町のロボットはみんな正直者ですが
そのロボットは故障しており、逆のことしか言えないのです

だから、町のみんなからは
役立たずの嘘つきロボットと呼ばれていました

でも、あるときのこと
道に迷った小さな男の子がそのロボットに道を尋ねました

ロボットは
"あっち"
と指を差しますが、それを見た一人の大人が
"そいつは逆のことしか言わない嘘つきだから役に立たないぞ"
と言いました

それを聞いた男の子はロボットを見て、それからその大人の方を見て言いました
"逆のことしか言えないなら、逆にして聞けばいいんだよ"

男の子はそう言って、ロボットに尋ねました
"あっちでいいんだね"

ロボットは
"ちがう"
と答えました

ロボットの答えに、男の子は
"ありがとう"
と言って、ポケットから飴を取り出し、ロボットにあげました

ロボットは
"いらない"
と言って、受け取りました

それを見た少年はにっこりと笑い
何処かへかけて行きました

ロボットは食べられない飴を握りしめたまま、もう一度
"いらない"
とつぶやきました



"機械"
"嘘"
"飴"

「Nole Maker」
http://hollowcradle.cf/nole_maker

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また、連想される物語や設定などがありましたら、コメントにてご自由に、お気軽に綴って下さいませ。

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