いつ始まり、いつ終わるのか、それらしい空気も対して感じない梅雨の日々。
Steamでは毎年恒例のSummerSale的なものが開催中らしい。
Steamをほぼ使ったことのない趣味Linuxユーザーである当方もちょうどいい機会と思い、やってみたかったゲームをいくつか買ってみた。
「いや、Linux版のSteamなんてできるゲーム少ないからやる意味無くない?」
そんな声が聞こえてきそう。
僕も実際そう思ってた。
だから、「Steamやってみたいたいけどしたいゲームできないしなぁ・・・。自分でWineわちゃわちゃするのもめんどいし・・・」ってしょんぼりしてた。
でも、ふと調べてみたら、Protonなるものがあることを知る。
・第626回 UbuntuでもSteamのWindowsゲームを!:Ubuntu Weekly Recipe|gihyo.jp … 技術評論社
https://gihyo.jp/admin/serial/01/ubuntu-recipe/0626
どうやらこやつはSteamを提供しているValve社がWineをベースに作ったものだとか。
Steam上で提供されているほとんどのソフトはWindowsだけど、これを使えば自分でWineをわちゃわちゃしなくてもSteamの設定をいじるだけでそれなりに色んなソフトが遊べるらしい。
なにそれすごい。
Steamの公式側が出してるものならわりと安心できるんじゃなかろうか、ってことでLinux版Steam+Protonでゲームをやってみることにした。
このProtonを使ってどのくらい安定してプレイできるかに関しては、ProtonDBというサイトに利用者の投稿としてよせられている。
・ProtonDB | Gaming reports for Linux using Proton and Steam Play
評価はBronze,Silver,GOld,Platinumに分かれるらしく、サイト内では特にWhiteListedと呼ばれる、一定以上の安定動作が確認された(?)ソフト群がある。
それを確認してみると、DARK SOULS3やDOOM、TEKKEN7や大好物のNieR Automataなどの人気タイトルが載っている。
・ProtonDB | Explore | Most Popular and Whitelisted
https://www.protondb.com/explore?page=0&selectedFilters=whitelisted
これ以外にもSummer Sale中のタイトルを検索してみるとGoldやPlatinumとなっているものがいくつもあった。
で、今回はとりあえず
・Undertale
・HOLLOW KNIGHT
・ENDER LILIES
の計3本を買ってみた。
今年は聖剣シリーズが30周年ってことで、LOMリマスターと未プレイのTRIALS of MANAをやろっかなって思ってたんだけど、セール中だし、せっかくならやったことないのがいいなぁと。
あと、Protonがどの程度までやれるのか不安なので、あんまり冒険したくなかったというのも大きい。
ソフトを買ったら、ここからは各種設定。
ちなみに今回の環境はこんな感じ。- OS:LinuxMint19.3 Xfce
- CPU:intel Corei5 9300H
- GPU:GTX 1650mobile
- Memory:16GB
まずはコントローラーから。
適当にコントローラーを買おうかと思ってたけど、PS4やXbox、Nitendo系のコントローラーも使えるらしいので、手元にあったPS4のコントローラーを繋いでみる。
・LinuxでPS4コントローラーを使用する方法
https://genuine-lamps.com/ja/linux/4944-how-to-use-the-ps4-controller-on-linux.html
自分の場合はBluetooth接続までは特に問題なくできたけれど、Steam側で「No Controller Detected」的なメッセージが出てきて、認識されない問題に遭遇。
色々いじった結果、Steam自体を公式サイトから持ってきたインストーラでインストールし直したら一発で認識された。
・Steam - 究極のオンラインゲーミングプラットフォーム
https://store.steampowered.com/about/
Steamに限らず、新しさが必要なソフトは基本的にaptなどのディストリビューションのリポジトリからじゃなくて公式にある最新の安定版を持ってくるようにした方がいいかもしれない。
[追記:2020/07/03]
もしコントローラーの挙動がおかしい場合はゲーム内のボタン設定をいじるか、Steam側の[GENERAL CONTROLLER SETTINGS]内からコントローラーを選んで[CALIBRATE]の項目をいじるといいかもしれない。
僕の場合、ジョイスティックが常に振動する&ボタン設定が何故か[Yes]と[No]の両方に反応するようになってたので、Undertaleでまともに名前入力すらできないという事態に。
・Undertaleをやろうとしたらゲームパッドの上が効かない - にせねこメモ https://nixeneko.hatenablog.com/entry/2017/01/21/112521
・FAQ | Undertale Japan Wiki | Fandom https://undertale.fandom.com/ja/wiki/FAQ
ゲームエンジン側の問題で上手く認識できないか、ドライバーがおかしいのか、はたまたコントローラーそのものが狂ってるのか。何だろうね。
次に音。
もしコントローラーを繋いだ時に音が出なくなったら、PulseAudioからいじる。
・[SOLVED] Sound cuts off when PS4 Controller Plugged in via USB - Linux Mint Forums
https://forums.linuxmint.com/viewtopic.php?t=285657
それが終わったら実際にソフトを立ち上げてみる。
買ったソフトを[LIBRARY]でインストールして、[PLAY]。
ここで1つ注意。
そのソフトにLinux版が存在しないものはPLAYボタンがついているものの、実際には上手く立ち上がらない。
例えば今回プレイしたENDER LILIESは自分の環境では立ち上げるたびにフリーズしてPCを何度も強制終了する羽目になった。
Linuxにも対応しているはずのUndertaleも動きがカクついたり、ウィンドウが一瞬だけ表示されて落ちたりと、挙動がおかしかった。
これはSteamの[Settings]→[Steam Play]内にある[Enable Steam Play for all other titles]を適用していることで、自分の環境に適当なものがインストールされなくなってるからか、あるいはデフォルトの[Steam Linux Runtime]ってやつがおかしいのか、はたまたそれ以外の理由なのかわからない。
ネイティブ対応したものは[Enable Steam Play for all other titles]のチェックを外した状態でインストールしたら上手くいくかもしれない。
どちらにせよ、たぶん適切なProtonを通すことで動くんじゃなかろうか、と。
そのためにはProtonに関する設定をいじってあげる必要がある。
やることは単純で、LIBRARY内で設定をいじりたいソフトを右クリックして[Properties]→[COMPATIBILITY]にある[Force the use of specific Play compatibility tool]をチェックして、下に出てくるProtonのリストからバージョンを選ぶだけ。
ProtonDBの各投稿の右の方に書いてある[Proton x.x.x]みたいなのはここで設定するバージョンと思えばいいのかも。
これを書いている段階では、[Proton 6.3-5]であれば上記の3タイトル全て問題なく実行できた。
HOLLOW KNIGHTは何故かこれをいじらなくても問題なく実行できたけど、コントローラーの挙動に異常があったからいじってあげた方が無難かもしれない。
最後に言語設定に関して。
ネットに尋ねてみた感じだと、[LIBRARY]内のタイトルを右クリックして出てくる[Properties]に[LANGUAGE]的なる項目があるらしいけれど見つからず。
なので、実際にゲームを開いてから言語設定をいじることに。
これがOSの違いでWindows版以外は英語版しか存在しないのか、最近のゲームはそういう形式なのか、その辺りは不明。
まぁ、ゲーム内で変更できるんなら問題なし。
と、今回買ったソフトの動作確認に関してはこれにておしまい。
色々引っかかったけど、動作確認はできましたとさ。
これがあなたの素敵なLinuxゲーミングライフの一助となれば幸い。
もしまた何かあれば書いていきます。
ではまた。
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