[Blender]SkinとCurveを使った植物系の杖の作り方[3Dモデリング]

前回BOOTHに追加したこちらの杖。
・3Dモデル「杖8」
https://hollowcradle.booth.pm/items/1710085

枯れ木と蔦をモチーフにしたものですが、今回はこんな感じの杖の制作メモとなります。

Blenderのバージョンは2.8。
Blenderの基本的な操作がわかっている方を対称としております。

はじめにお断りしておきますが、いち素人が適当にやってるだけですので、最適最速最短その他もろもろは保証いたしませぬ。
「こんな作り方もあるんだねー」くらいの認識でいただければと。

では本題へ。


杖部分の作り方
杖制作の流れはこんな感じになります。
  1. メッシュを生成してEditモードで点だけ残す
  2. 点を伸ばして杖のベースを作る
  3. SkinとSubdivision Surfaceモディファイアを追加
  4. 各部の太さや形を調整
  5. モディファイアを適用してEditモードで微調整
1.メッシュを生成してEditモードで点だけ残す
見えにくいですが、1で点を1つだけ残した状態がこちら。
Shift + AでPlaneを追加し、Editモード内で不要な頂点を選んで削除するのが楽です。

2.点を伸ばして杖のベースを作る
これは造形後の頂点の構造です。
3,4の工程を経た後なので、周りにモディファイア適用時のメッシュが見えてます。

3.SkinとSubdivision Surfaceモディファイアを追加
モディファイアの設定内容です。
いじるところとしてはSkinのSmooth Shadingをチェックするくらいです。
分割数はデフォルトで1になっていると思いますが、なっていなければ1にしておきましょう。
(※メッシュ数が多くなっても大丈夫って場合はお好みの分割数で)


4.各部の太さや形を調整
太さの調整は、Editモードで調整したい点を選択した状態でCtrl + AとすればScaleを変更するのと同じ感覚でいじれます。


5.モディファイアを適用してEditモードで微調整
こちらの2枚はモディファイアの適用後。
ここからはEditモードで調整していきます。

今回の注意点としては、Subdivision Surfaceはメッシュ数がかなり多くなることです。
Subdivision Surfaceモディファイアの最小分割数である1に設定しても数千程度になります。
なので、Editモードで不要な辺をDelete→Edge Loopsするなどして、無くても問題ない部分を削っていきましょう。

ちなみに今回出品した杖のメッシュ数は蔦込みで約3300△ほどです。
参考までに。

いらない頂点を削ったり、形を整えたら杖の造形はおしまい。
テクスチャについては特にありませんので適当に。

杖部分に関しては以上です。



蔦の作り方

お次は飾りとなる蔦部分の作り方です。
ただ、こちらの方法は僕が上記の杖を作ったときとは異なります。

僕が作った時はShrink Wrapモディファイアでちまちま貼り付けてました。
その後色々調べると良さげな方法が見つかったので、そちらを載せておきます。

ただ、改めて作り直したわけではなく、ざっくりとした説明となりますので、その点はご了承をば。


工程としてはこんな感じになります。
  1. 葉っぱ部分のメッシュを作る
  2. 葉をUV展開しておく
  3. Curveを使って蔦となる曲線を作る
  4. Curveをメッシュ化
  5. 太さや位置の調整
  6. 葉っぱを飾る
1.葉っぱ部分のメッシュを作る
葉っぱのメッシュ。
ちょっと葉っぱっぽくしてみたかったので適当に割ってみました。
平らでいい場合は割らなくていいと思います。

もうちょっとそれらしくするなら、こんなふうに中も割った方が良かったかもしれません。
付け根部分を細めにしているのはあとで蔦に結合する際に楽だと思ったからです。

2.葉のUV展開
こちらは葉をUV展開したものです。
適当にテクスチャ用画像(透過部分ありのPNG)を用意して配置して配置しておきます。
ちなみにこれは配置後にBlenderのTexture Paintで塗ったものです。

今回は葉っぱを1種類しか使いませんでしたが、複数種類用意すればもっと自然な感じになると思います。

葉のテクスチャはこちらで提供してますので、あてがなければお試しくださいませ。

・植物とルーン文字のテクスチャセット
https://hollowcradle.booth.pm/items/1583435

葉のマテリアルはこんな感じで設定。
■参考
・【Blender 2.8】超時短!ラクちん!フォトリアルな小物の作り方【3DCG】 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=vq0ItWhHmCY&t=9s

余談ですが、このままではUnityへエクスポートした際に透過されません。
Unityへ持っていく時は、Unityへエクスポートしたあとに、ShaderをStandardからTree Soft Occlusion Leavesなどの裏面が描画されるものに変更しましょう。

今回はStandard Shaderを少しいじったものを使いました。

■参考
・UnityStandard Shaderでスカート(ポリゴン)の裏も描画する【Unity】【Shader】 - (:3[kanのメモ帳]
http://kan-kikuchi.hatenablog.com/entry/BackOfSkirt

もしBlender側で設定する方法をご存知な方はコメントかTwitterで教えていただければ幸いです。

3.Curveを使って蔦となる曲線を作る
葉が完成したら、次は蔦を作っていきます。まずはCurveを追加して、それを先程作った杖に沿わせるように適当に形作っていきます。
全然蔦に見えないどころか杖すら無いですが、実際は杖に添わせて作ってあげてくださいませ。

■参考
・【Blender】カーブでメッシュを作るメモ | 操作を忘れてしまうので。
http://sou-was.jugem.jp/?eid=75

4.Curveをメッシュ化
蔦のラインとなるCurveができたら、それをメッシュにします。
Objectt Data→GeaometryからExtrudeをいじり、幅を。
Objectt Data→Resolution Preview Uをいじり、分割数をそれぞれ変更します。

いじったものがこちら。

ちょうどいい具合にいじり終えたら、ObjectモードからObject→Convert to→Mesh from Curve/Meta/Surf/Textを選択し、Curveをメッシュに変換します。

蔦のベースの出来上がり。

5.太さや位置の調整
蔦の原型となるものができたら、Editモードで太さをいじったり、新しく伸ばしたりして蔦っぽくしていきます。
相変わらず蔦に見えませんが、心の目で8割くらい補完してください。

6.葉っぱを飾る
蔦ができたら、あとは最初に作った葉っぱをくっつけていくだけです。
くっつけたものがこちら。
死ぬほど雑ですが、頑張れば綺麗にできますので頑張ってください。

あとは葉っぱ以外の部分をUV展開してテクスチャを貼り付けたら蔦飾りのできあがりです。

葉に関してはパーティクルで生成する方法もあると思いますが、メッシュを可能な限り分離させたくなかったので今回の方法にしました。
そのあたりを気にしないでいい場合はパーティクルの方が速いかと。

■参考
・Creating Realistic Ivy Leaves in Blender 2.80 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=U8hOpO63jpg


てなわけで、植物系の杖の制作メモは以上です。
あくまでメモ程度でしかない雑さで申し訳ないですが、微塵でもお役に立てば幸い。

もし「作るのめんどいけど欲しい」って場合はお買上げいただければこれまた幸い。
杖以外にも色々作ってますので、ぜひ寄っていってくださいな。

・HollowCradle - BOOTH
https://hollowcradle.booth.pm/

ではまた。

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