昏水避行

 おまじない1つ

瞼と頭の裏で 奥底の水面に沈んでく


日々の塵のような何かをきらめきと思い込んで

暗い 暗い 遠い 遠い 何かに覆いかけて

大丈夫、もういらない

歪に見つめる影をやり過ごして


"マタアシタ"って

今日も僕を送り出す


抉り出した内側から流れ出すのはいつの自分?


ねぇ 正解はどこにあったかな


外の歯車を拾い上げては

いびつな噛み合いに笑みを貼り付けて

これでいい、これがいいと

擦り減る自分をやり過ごして


"マタアシタ"って

昨日の僕を繰り返す


痛みを消化する砂時計

何度もひっくり返して

褪せないように

忘れないように


掘り返しても、埋め直しても

繕えない、戻れない


静かに叫んで 跡を抉る

流れ出した願いは 腐った匂いがした


正解はどこかにありましたか

ねぇ ねぇ


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